「発酵」とは、微生物の活動を人の幸せに繋げることです。
とりわけ日本人は発酵が身近な民族であり、発酵により幸せになった民族だと考えられます。
具体的には味噌・醤油・納豆などの食品、日本酒・焼酎などのアルコール飲料、グルタミン酸などのアミノ酸、抗生物質をはじめとした医薬品、酵素類などのたんぱく質生産があります。
驚くべくことにこれらの多くが日本人により発見・開発されてきたということです。
今私たち東洋発酵では、世の中に人に健康という素材を届けるべく、この「発酵」という技術を極めんとしています。
ここでは、歴史から最新のレビューまで「発酵」について幅広くご紹介させていただきます。

「酵母や細菌などの微生物がエネルギーを得るために有機化合物を分解して、アルコール類・有機酸類・二酸化炭素などを生成していく過程。狭義には、微生物が酸素の存在しない状態で、糖類を分解してエネルギーを得る過程。酒・味噌・醤油・チーズなどの製造などに古来利用されてきた。※」と定義されています。これを鵜呑みにできても、理解をするのはなかなか難しい文章かもしれません。簡単に言い換えますと、「発酵とは微生物によって引き起こされる人類にとって有益な反応、技術」となります。同じような微生物反応には「腐敗」「腐る」という言葉がありますが、こちらは人々にとって不利益な反応が起こることを指しています。
※ 三省堂【大辞林第二版】より引用

発酵は、お酒から始まりました。記録によりますと、紀元前2000年の古代エジプトではブドウ酒が醸造されていたということが壁画などから明らかになっています。その後ヨーロッパでは麦を用いた酒(ビールなど)、アジアでは米を使った酒(日本酒など)などの製造が盛んになってきました。日本最古の歴史書とされている古事記にも酒についての記述は存在しており、嗜好品としてだけではなく宗教的な意味合いをもたせるなど、人類の生活において発酵は切っても切れないものになっていました。ただ、その頃はアルコールの生成メカニズムなど科学的に解明されていなかった現象が多く、発酵とは経験則のみによって受け継がれてきた技術でもありました。

1660年頃でした。さらに、発酵とは微生物の反応であるとわかったのはそれから200年後で、パスツールというフランスの科学者によって明らかにされました。パスツールは当時信じられていた「生物は自然に発生する」という説を、自身で考案したガラス器具を用いた実験によって完全否定しました。“良い発酵には、それに適した微生物が必要”という現在の発酵技術の基盤を確立した点で、非常に優れた仕事でした。その後、近代細菌学の父といわれたドイツのコッホが微生物の純粋培養を確立し、酒造りにも当時最先端であったこれらの技術が導入され、安定的な製造への道が築かれていきます。

ペニシリンなどの抗生物質は病原性細菌を効果的に退治することによって、肺炎や梅毒の脅威から数多くの生命を救うなど、人類において偉大な仕事の1つを成し遂げました。
参照用: アオカビ(ペニシリンやブルーチーズの元となるペニシリウム属)
一方で日本人が確立した「発酵」技術は世界的によく知られています。うまみ成分であるグルタミン酸ナトリウムをはじめとするアミノ酸や、鰹節やシイタケのうまみ成分であるイノシン酸やグアニル酸などの核酸の生産は日本の研究者が成し遂げた仕事であります。

「発酵」は遺伝学、分子生物学、生化学といった幅広い知識を加え、バイオエタノール生産で世界の石油危機を救い、新たな医薬品で不可能であった治療を可能にし、植物の生育をコントロールするなど今現在も人類に恩恵を与えて続けています。

微生物は病原菌として猛威を振るう一方で、微生物を制御することによって多くの人間に幸せをもたらしました。当社は「東洋発酵」と名前が示すとおり、「発酵」によって作られた食品・化粧品・ペットフード原料を25年間作り続けてきた企業です。神代の時代から人類が積み上げてきた発酵技術を受け継ぎ、子供たちにより良い幸せを与えるための技術を進歩させるのが企業としてあるべき姿と考えます。