ROSE®︎-CRYSTA

ローズクリスタ / ローズクリスタ-70

ROSE CRYSTA®
ROSE CRYSTA®-70

バラ花びら抽出物
訴求ポイント
抗酸化、UVケア美容、美白、脂肪対策、糖対策、口腔ケア、抗アレルギー、血管老化防止

ROSE CRYSTA®、ROSE CRYSTA®-70は、バラ花びらポリフェノールを含む機能性食品素材です。

特徴

食べるUVケア美容・美白素材として

  • チロシナーゼを阻害することで、メラニンの生成を抑え、肌を白く保ちます。(オイゲニインを有効成分としたメラニン生成抑制剤:特許第4659378号/特許存続期間満了)
  • コラゲナーゼ阻害、ヒアルロニダーゼ阻害、エラスターゼ阻害作用により細胞外マトリックス成分の分解を抑え、ハリを保ち、シワを抑えます。
  • 肌の光老化を抑えハリを保ちます。
  • 経口摂取することで紫外線によるメラニン生成を抑え、肌を白く保ちます。またハリも保ちます。

メタボ対策素材として

  • α-グルコシダーゼ阻害効果により、食後の血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)を抑えます。
  • リパーゼを阻害することにより、食事中の脂肪の吸収を抑えます。
  • 連続摂取することで肥満および体脂肪蓄積を抑制する効果が確認され、脂質代謝を改善する効果が期待されます。(特許第7024965号) 岐阜大学との共同研究
  • 連続摂取により脂質異常症の予防効果が期待されます。

口腔ケア素材として

  • ⻭周病菌P.gingivalisやう蝕(⾍⻭)の原因菌S.mutansに対する抗菌性があります。

Ⅰ型アレルギー対応素材として

  • Ⅰ型アレルギーには、花粉症などのアレルギーや、アトピー性皮膚炎などが含まれます。
  • IgE-IgE受容体の結合を抑え、ヒスタミンの遊離を抑えることで、アレルギー症状を出にくくします。
  • メカニズムの違うアカジソエキス、乳酸菌などとの併用が出来ます。

抗酸化素材として

  • DPPHラジカル消去、OHラジカル消去、脂質酸化抑制などの抗酸化活性があります。

バラ花びら抽出物

バラは、ヨーロッパから中東、アジアを原産とするバラ科バラ属の植物で、非常に品種が多い植物です。バラ科植物には、ナシ、リンゴ、サクランボ、イチゴなども属しており、非常に範囲が広い。一般的に日本でバラという場合、八重咲きのものを指すことが多いですが、Rosa rugosa(ハマナス)など、一重咲きのものも少なくなく、大きさ、⾊も様々です。原種と呼ばれるバラは、Rosa gallica(ガリカ)、Rosa centifolia(ケンテフォーリア)、Rosadamascena(ダマスカス)などを指しており、主に観賞バラ・園芸バラの元となる種の起源として利用されてきました。結果として「オールドローズ」、「モダンローズ」などに見られる品種改良がなされてきましたが、現代でも、新品種の開発は盛んで、中でも「⻘バラ」は永遠のテーマとして、遺伝子組換え技術も利用され、研究が進められています。

Rosa centifolia
Rosa rugosa

観賞・園芸用としてのバラの一方で、ヨーロッパでは、古くからバラの花びらを紅茶に浮かべ、その味と香りを楽しむ習慣があります(ローズティー)。また、ケンテフォーリアやダマスカスローズなどのバラから抽出した「精油」は非常に高価で、非常によい香りがするため、香料として現在でも貴重なものとされています。このように、観賞・園芸用だけでなく食品や香料としての歴史も⻑く、また、豪華さや美しさといった非常によいイメージの植物として定着しています。
バラ花びらに含まれる成分として、もっとも有名なものとしては、ポリフェノールと香気成分です。香気成分は主に有機溶媒や水蒸気中に抽出され、香りの元となっています。成分の同定もすすんでおり、ゲラニオールやシトロネロールは、食品添加物としても認められており、体からこれらの成分を蒸散させるための食品もつくられています。また、ポリフェノール類も多く、比較的抽出のしやすい花びらや蕾を利用した抽出物が多く、また、バラ花びらにはポリフェノールの中でも、タンニンが特に多いことが分かっています。

ポリフェノールとオイゲニイン(Eugeniin)

ポリフェノールは、芳香族環構造にOH基(水酸基)が複数結合した化合物の総称でさまざまな構造のものがありますが、一般的には抗酸化活性が強いことが知られています。バラ花びら抽出物にもさまざまなポリフェノールが含まれており、いくつか判明している成分があります。その1つである『オイゲニイン(Eugeniin)』は、IgE-IgE受容体の結合を阻害する抗アレルギー成分として見出されています。オイゲニインは、右図下図に示した構造をしています。
さらに、オイゲニインの新たな機能性として、チロシナーゼ阻害によるメラニン生成抑制作用やα-グルコシダーゼ阻害作用、脂肪酸合成系遺伝子の減少・脂肪酸分解系遺伝子の増加・コレステロール代謝(分解)関連遺伝子の増加などの脂質代謝改善作用もあることがわかっています。

食べるスキンケアと美容効果

皮膚表皮の内側にある真皮は、皮膚組織の主要な部分を構成しており、肌の本体ともいえます。真皮は、線維状のタンパク質であるコラーゲンがその大部分を占め、弾性線維のエラスチンと共に存在し、その間をヒアルロン酸などのゼリー状の成分が水分を抱えながら満たしています。そしてこれらの成分を生成する細胞を線維芽細胞といい、皮膚のマトリックス構造を形成することで、肌の健康が保たれています。
皮膚の老化は、皮膚を構成している線維芽細胞の機能低下、さらには細胞外マトリックス成分であるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の産生能力の低下によって引き起こされます。その結果、皮膚を支えていたマトリックス構造が保てなくなり、水分も低下してシワやたるみが生まれてきます。

バラ花びら抽出物は、コラーゲン分解酵素、エラスチン分解酵素やヒアルロン酸分解酵素の活性を抑えることで、肌のハリを保ち、シワを抑える働きがあります。さらに紫外線によるコラーゲン分解酵素の活性化を抑えることで、光による肌の老化を抑える働きもあります。また、糖化を抑えることで、コラーゲン等のたんぱく質の変性を抑え、肌の老化を抑える働きが期待できます。さまざまな角度から、総合美容素材として使用できます。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームは、生活習慣病やそこから発生する代謝異常の疾病の総称で、主に内臓脂肪が原因で発生する疾病となっている状態を指します。また、メタボリックシンドロームと活性酸素は、密接な関係があることが示唆されています。メタボリックシンドロームになると、動脈硬化等からくる循環器系の疾患のリスクが高まります。下図に示すように、心疾患の発生危険度は、これらのリスク因子のない場合と比較して、1〜2個で5〜6倍、3つ以上では35.8倍にもなります。つまりリスク因子を1つずつでも取り除いていくことが重要です。

脂質代謝と血糖値

血糖値や血清中性脂肪は、食事中の炭水化物や脂肪が小腸で吸収され、上昇します。血糖値は、食事中の炭水化物がアミラーゼなどによってデキストリンや麦芽糖に分解され、さらにα-グルコシダーゼなどによってブドウ糖まで分解されて吸収されます。血液中にブドウ糖が吸収されると、血糖値が高くなるのを抑えるためインスリンが分泌され、そのホルモン作用によって、血管から周りの細胞などに吸収され、血液中の血糖値が下がります。インスリンはさらに肝臓では、ブドウ糖から脂肪酸の合成を促進し、最終的には脂肪となって蓄積されます。バラ花びら抽出物には、このα-グルコシダーゼを阻害する機能があり、食後の血糖値の急激な上昇を抑えます。血糖値の急激な上昇を抑えることで、インスリンの分泌を抑え、ブドウ糖の細胞への吸収を抑え、脂肪酸の合成を抑えることにつながります。これは、低GIダイエットと同じ作用となります。
次に、脂肪の吸収は十二指腸や小腸でリパーゼで分解され、グリセリンと脂肪酸、モノグリセリドとなります。グリセリンはそのまま吸収されますが、脂肪酸やモノグリセリドは、カイロミクロンと呼ばれるミセル状になってリンパ管へ吸収されます。一部は吸収された際に脂肪に再合成されます。その後、体内をめぐり、肝臓等でさらに代謝を受けたり、脂肪組織で蓄積されたりします。バラ花びら抽出物は、脂肪を分解するリパーゼの活性を阻害する機能があり、脂肪酸やグリセリンへの分解が抑えられるため、脂肪吸収を抑えます。
これら2つの機能で、糖の吸収とその後の脂肪酸合成とその後の蓄積、脂肪の吸収の両方を抑えることで、肥満予防、メタボリックシンドロームの予防に期待できます。

Ⅰ型アレルギーのメカニズム

アレルギーには、大きく分けて4つの型があります。そのうちⅠ型アレルギーは劇症型アレルギーともいわれ、アレルゲンに触れると短時間のうちに激しい症状が出てくるのが特徴です。この型には、気管支炎、花粉症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどがあります。抗原(アレルゲン)が、肥満細胞や好塩基球に結合したIgEに結合することで、ヒスタミンやロイコトリエンなどの気炎放出が誘導され、血管透過性の亢進や平滑筋収縮を伴い、炎症が発生します。

アレルギーを抑える働きがある薬の1つにヒスタミン受容体拮抗薬というタイプのものがあります。これは、アレルギーの発症する部位にあるヒスタミン受容体に対して先回りをして、ヒスタミン自体が結合しないようにする成分が含まれています。また、アレルギーを抑える働きのあるアカジソエキスは、アラキドン酸から気炎物質の1つ、ロイコトリエンを合成するのを抑えます。また、乳酸菌や多糖類は免疫バランスを調整することでアレルギーを抑えると考えられています。このように、同じアレルギーを抑えるといっても、作用機序が違うため、バラ花びら抽出物のⅠ型アレルギーを抑える機能(IgE-IgE受容体結合阻害)と併用することが可能なだけではなく、むしろ、それぞれの機能を補ってアレルギーの症状を抑え込むことが出来ると考えられます。

試験データ

1.美容:美白作用(チロシナーゼ阻害・メラニン生成抑制)

ROSE CRYSTA-70の美白効果を評価するためにチロシナーゼ阻害作用、マウスメラノーマ細胞を用いたメラニン生成抑制作用について調べた。
その結果、ROSE CRYSTA-70は、チロシナーゼ阻害作用と細胞中メラニン生成抑制作用を示した。また、ROSE CRYSTA-70のポリフェノール成分であるオイゲニインでは、アルブチンよりも強いチロシナーゼ阻害作用を示した。
これらのことから、ROSE CRYSTA-70には美白効果があり、オイゲニインがその有効成分のひとつであることが示唆された。

2.美容:ヒト経口摂取におけるメラニン生成抑制作用(外部試験機関にて実施)

<試験方法> 日本化粧品工業会連合会の規定で、肌タイプがⅡあるいはⅢに分類される20歳以上40歳未満で、コルネオメーターで測定した皮膚の水分値が低めかつたるみが気になる女性30名を被験者とし、投与群15名にはROSE CRYSTA-70 100mg/カプセル×朝夕2回、非投与群15名にはROSE CRYSTA-70を含まないカプセル×朝夕2回を、それぞれ8週間摂取した。被験者および検査者は、どの被験物質を摂取したか分からない状態で試験を行なった(二重盲検試験)。試験開始後3週目に1.5MED(1MEDは最小紅斑紫外線照射量;皮膚が赤くなる紫外線の最小量)の紫外線を照射し、24時間後、1週後(摂取開始後4週目)、3週後(同6週目)、5週後(同8週目)に分光測色計により測定した。


<結果> メラニン生成の指標となるb*値が、非投与群と比較して投与群では全体的に低く抑えられることが確認された。特に紫外線照射1週間後(摂取4週目)においては、有意に抑えられた。このことは、ROSE CRYSTA-70を摂取することで、紫外線照射時のメラニンの生成を抑え、肌を白く保つ効果があることを示している。

3-1.美容:ヒト経口摂取における皮膚水分保持能、バリア機能及び皮膚弾力の改善

<試験方法> 健常者男女30名(年齢26-55、男性13名、女性17名)を15名ずつ2群に分け、試験群はROSE CRYSTA-70 100mg含有カプセル摂取、プラセボ群はROSE CRYSTA-70をデキストリンに置き換えたカプセル摂取と設定し、10月末~1月末にかけての計12週における介入試験を実施した。なお、試験方法は単盲検試験とした。

摂取前(0週目)と摂取4、8、12週後において、洗顔後20分ほど測定室(温度20±2℃, 湿度50±10%)で馴化させた後の左頬における角層水分量(Corneometer CM825 / 5回測定した平均値を採用)、経皮水分蒸散量(Tewameter TE300/30秒間の連続測定において安定した5秒間の数値の平均値を採用)及び皮膚粘弾性(Cutometer MPA580 / 1回測定した値を採用)を測定し、各測定ポイントを摂取前(0週目)の値を100とした場合の相対値として算出した。


<結果>

● 角層水分量:
試験群では摂取前の0週目と比較して摂取4週、8週、12週後のいずれにおいても有意に上昇し、また摂取12週後においてはプラセボ群に対して有意に増加した。
● 経皮水分蒸散量:
試験群では摂取前の0週目と比較して摂取4週、12週後において有意に低下した。
● 皮膚粘弾性:
皮膚弾力性指標のR7値においては摂取前の0週目と比較して摂取12週後に有意に上昇し、同じく摂取12週後においてはプラセボ群に対しても有意な増加が確認された。

以上の結果から、ROSE CRYSTA-70の摂取により肌の潤いやバリア機能、肌弾力性の向上が期待される。

3-2.美容:ヒト経口摂取における美肌効果(VISIAによる皮膚状態の解析)

<試験方法> 健常者男女30名(年齢26-55、男性13名、女性17名)を15名ずつ2群に分け、試験群はROSE CRYSTA-70 100mg含有カプセル摂取、プラセボ群はROSE CRYSTA-70をデキストリンに置き換えたカプセル摂取と設定し、10月末~1月末にかけての計12週における介入試験を実施した。なお、試験方法は単盲検試験とした。

① VISIA画像解析

<試験方法> 皮膚画像解析装置(VISIA Evolution)を使用して被験者の左顔を撮影した後、各項目におけるVISIAスコア変化量(【測定時のスコア】-【摂取前(0週目)のスコア】)を算出した。なお、VISIAスコアは低いほど良好な状態を示すことから、スコア変化量が低いほど肌状態が改善していることを意味する。


<結果> 試験群では赤い部分、シワ、茶色シミ、キメの項目においてプラセボ群よりも改善した。特にシワ、茶色シミ、キメにおいては、摂取前の0週目と比較して各測定ポイントにおける有意な改善を示し、またプラセボ群との比較においては、赤い部分、シワ、茶色シミの項目でそれぞれ摂取8週後、4週後、8週後で有意な改善が確認された。
なお、摂取4週後から8週後(11月末~12月末)にかけては、急な気温低下や乾燥等の影響でシワやキメのスコアが一時的に上昇したが、それでも試験群ではプラセボ群よりも低値を示した。
以上の結果から、ROSE CRYSTA-70の摂取によりシワ、シミ、肌荒れの抑制、またキメを整える効果が期待される。

■ VISIAによる皮膚状態の解析(改善例)

② 皮膚色評価

<試験方法> 前述した試験で取得したVISIA左顔画像を用いて、設定範囲内におけるL* a* b*値(それぞれ明度、赤み、黄色味の指標)を求めた。
グラフは各指標における値の変化量(【測定時の値】-【摂取前(0週目)の値】)として作成した。


<結果>

L*値
試験群では摂取前の0週目と比較して摂取12週後で有意に上昇し、またプラセボ群に対しても有意な高値を示した。
一方、プラセボ群では摂取前と比較して各測定ポイントにおいて有意に低下した(悪化)。
a*値
試験群では各測定ポイントにおいてプラセボ群よりも低値を示し、また摂取8週後においては有意に低下した。
b*値
試験群のプラセボ群に対する改善効果は確認されなかった。

以上の結果から、ROSE CRSTA-70の摂取によってトーンアップ、また乾燥時期における肌荒れ等の抑制効果が期待できる。

③ 摂取12週後の肌状態アンケート

<結果> 摂取12週後の肌状態アンケートでは試験群はプラセボ群よりも乾燥、シワ、肌荒れ、化粧のりの項目における改善割合が増加し、総合評価でも良くなったと感じた被験者の割合が多くなった。

4.美容:抗光老化/MMP-1活性・産生抑制試験

真皮にはⅠ型コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの細胞外マトリックスとよばれる成分があり、これらは線維芽細胞が産生する酵素により分解される。Ⅰ型コラーゲンを分解するマトリックスメタロプロテアーゼ-1(MMP-1)は、少量の紫外線によってもそのタンパク量が増加し、活性が亢進される。したがってMMP-1の活性やmRNA産生が抑えられることで、コラーゲンの分解が抑えられ、シワを抑え、ハリを保つなどの効果が期待できる。
線維芽細胞に紫外線A波(UV-A)を照射することで、MMP-1の活性とmRNAの発現が増加する。その際、MMP-1の活性を抑えることが知られているレチノイン酸を添加するとMMP-1活性、mRNA産生とも減少した。ROSE CRYSTA-70(最終濃度1.0μg/mL)では、レチノイン酸よりも強く抑制し、UV-Aを照射しない状態よりも活性、産生とも低くなった。これらのことから、ROSE CRYSTA-70には、MMP-1の活性と発現を強く抑えることが示された。この結果、コラーゲンの分解を抑えられ、シワを抑え、肌のハリを保つことが示唆された。

5.美容:ヒト経口摂取における皮膚弾力性への影響(外部試験機関にて実施)

<試験方法> 日本化粧品工業会連合会の規定で、肌タイプがⅡあるいはⅢに分類される20歳以上40歳未満で、コルネオメーターで測定した皮膚の水分値が低めかつたるみが気になる女性30名を被験者とし、投与群15名にはROSECRYSTA-70 100mg/カプセル×朝夕2回、非投与群15名にはROSE CRYSTA-70を含まないカプセル×朝夕2回を、それぞれ8週間摂取した。被験者および検査者は、どの群の被験物質を摂取したか分からない状態で試験を行なった(二重盲検試験)。試験開始前と4週間後、8週間後に、キュートメーターにより肌(左頬)における弾力性の指標(R2値)の測定を行なった。


<結果> R2値において、投与群は非投与群より上昇し、8週間後には投与群においてのみ摂取後の有意な改善が確認された。このことは、ROSE CRYSTA-70を摂取することで、紫外線によるコラーゲンの分解が抑えられ、さらに後述する血糖値上昇抑制作用による糖化ストレス防止効果によってコラーゲン劣化が抑えられたことが推測できる。

6.抗シワ作用(Ⅰ型コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼ阻害作用)

真皮には、Ⅰ型コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの細胞外マトリックスとよばれる成分があり、これら成分により肌のハリや弾力、瑞々しさが保たれシワができにくい肌状態が維持される。これら細胞外マトリックス成分は線維芽細胞により合成されるが、一方で線維芽細胞が産生する酵素により分解される。これら細胞外マトリックス成分の合成分解のバランスの変化が、皮膚のシワやたるみの原因のひとつとして考えられている。
本試験では、ROSE CRYSTA-70の抗シワ作用を評価するために細胞外マトリックス成分の分解酵素阻害作用について調べた。
その結果、ROSE CRYSTA-70は、Ⅰ型コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼのいずれに対しても阻害作用を示した。このことからROSE CRYSTA-70は、細胞外マトリックスの分解を抑制することで肌のハリや弾力、瑞々しさを維持し、その結果としてシワ形成を抑えることが期待できる。

7.メタボ:α-グルコシダーゼ阻害作用(ポリフェノールによる効果の違い)

酵⺟由来α-グルコシダーゼ溶液とグラフに表示された各試験時濃度となるようにバラ花びら抽出物およびその他植物由来ポリフェノール素材の溶液を調製したものを加え、p-ニトロフェニル-α-D-グルコピラノシドの分解産物を吸光光度計によって測定した。
バラ花びら抽出物にα-グルコシダーゼ阻害作用のあることが確認された。このα-グルコシダーゼ阻害作用は、ポリフェノール濃度に依存して強くなったが、比例ではないことから、抽出方法や濃縮の過程で、α-グルコシダーゼの阻害に関与している成分が濃縮されていると考えられる。その他植物由来のポリフェノールを含む抽出物との比較においても、ポリフェノール濃度と阻害作用は必ずしも比例しなかった。これはα-グルコシダーゼ阻害においては、ポリフェノール成分の違いにより活性に差があり、バラ花びら抽出物に含まれるポリフェノールに強い阻害作用があることを示している。本試験では、バラ花びら抽出物に見られたα-グルコシダーゼ阻害作用の有効成分の1つがオイゲニインであることも確認された。

8.メタボ:ヒトにおける食後の血糖値上昇抑制作用

①米飯摂取試験

対照群:
米飯(サトウのご飯)200g
試験群:
米飯(サトウのご飯)200g + ROSE CRYSTA-70;100mg

被験者は5名とし、摂取前と摂取30、60、120分後において血糖値を測定した。試験デザインは両群のクロスオーバー試験とした。
ROSE CRYSTA-70の摂取により、摂取30分後において血糖値の上昇が抑えられ、糖の吸収が抑制されることが明らかになった。

②ショ糖摂取試験

対照群:
ショ糖;30g/300mL水
試験群:
(ショ糖;30g + ROSE CRYSTA-70;50mg)/300mL水

上記被験物質を5分かけて摂取し、摂取30、60、90、120分後において血糖値を測定した。被験者は7名とし、試験デザインは、両群のクロスオーバー試験とした。
ROSE CRYSTA-70の摂取により、摂取30分後および60分後において血糖値の上昇が抑えられ、糖の吸収が抑制されることが明らかになった。

以上の結果から、ROSE CRYSTA-70の摂取により食後血糖値の急激な上昇を抑えることから、ダイエット効果のみならず、糖尿病や動脈硬化を引起すとされる血糖値スパイク*を予防することが期待できる。

*血糖値スパイク:血糖値の急激な上昇により血管が傷つけられ、その結果として脳梗塞や心筋梗塞、癌や認知症のリスクが高まる。

9.メタボ:リパーゼ阻害作用(ポリフェノールによる効果の違い)

リパーゼ阻害作用は、オリーブオイル10%、Tween20 1% 乳化溶液を基質とし、豚由来リパーゼを用いて反応させ、生成された遊離脂肪酸を「NEFA C-テストワコーキット」を用いて測定することにより評価した。各試料は終濃度10ppmとなるように反応系に添加して反応させた。
その結果、ROSE CRYSTA-70にリパーゼ阻害作用のあることが確認された。その他植物由来のポリフェノールを含む抽出物との比較においても、高い作用を示したことから、ROSE CRYSTA-70は、脂肪吸収抑制の効果が期待される。

10.メタボ:ヒトにおける中性脂肪吸収抑制

<試験方法> 健康な成人7名(30〜50歳代、男性5名、女性2名)に高脂肪食のみを摂取した場合(対照群)、ROSE CRYSTA-70 200mgを同時に摂取した場合(試験群)において、血中中性脂肪(TG)の変化を測定した。


<結果> 全体として、ROSE CRYSTA-70を摂取時(試験群)は、非摂取時(対照群)と比較して、血中中性脂肪が低く抑えられた。これらの曲線下面積(AUC)は、吸収された中性脂肪量に比例するが、ROSE CRYSTA-70摂取時は、非摂取時と比較して64%に抑えられたことがわかった。このことは、脂肪を摂取した際に約3分の1の脂肪が吸収されなかったことを示しており、メタボリックシンドロームの予防や、ダイエットなどに効果がある可能性を示唆している。

11.メタボ:マウスにおける脂肪蓄積抑制と抗肥満作用 -岐阜大学

<試験方法> C57BL/6Jマウス雄(6週齢)を用いた高脂肪食負荷試験によるROSE CRYSTA-70の抗肥満効果を評価した。ラード30%、コーンオイル4%を混合した高脂肪食を作製し、この高脂肪食をベースにROSE CRYSTA-70を0.25%混餌した飼料を投与した。高脂肪食のみ(Control群)、0.25%ROSE CRYSTA-70配合高脂肪食(0.25%RC-70群)の2群(各8匹)に分け35日間投与した。


<結果①:体重増加への影響> 体重の推移および投与期間中の体重増加量を図A,Bに示す。ROSE CRYSTA-70投与により高脂肪食摂取による体重増加が有意に抑制された。
また、この時の摂餌量は、両群同等で有意差は確認されなかった。

<結果②:体脂肪への影響> 試験飼料投与期間終了後に解剖し、脂肪組織重量および肝臓脂質について測定した結果を図C、D及びEに示す。 ROSE CRYSTA-70投与により、体内の脂肪組織重量は精巣上体、腸間膜、腎周囲および皮下部のいずれにおいても有意に減少し(図D)、総脂肪組織重量として顕著な減少(図C)が確認された。また、肝臓においても総脂質が有意に減少し、これは主に中性脂肪の有意な減少によるものであることが確認された(図E)。
以上のことから、ROSE CRYSTA-70は、高脂肪食摂取による体脂肪の蓄積を防止することが確認された。

<結果③:脂質排泄への影響> 糞便量、脂質排泄量および排泄された脂質組成について調べた結果を図F、GおよびHに示す。
ROSE CRYSTA-70投与により糞便量が有意に増加した。脂質排泄量については、有意差は確認されなかったが、増加の傾向を示し、その脂質組成について調べたところ、中性脂肪排泄量の有意な増加が確認された。
ROSE CRYSTA-70は、リパーゼ阻害作用が確認されていることから、摂取した脂肪=特に中性脂肪の吸収を抑えることで、肥満を防止することが期待される。

<結果④:抗肥満作用のメカニズム> ROSE CRYSTA-70投与によって確認された体脂肪蓄積抑制効果のメカニズムについて解明するために、肝臓および脂肪組織(精巣上体)における脂質代謝関連遺伝子の発現レベルについて調べた。
その結果、肝臓においては、脂肪合成およびコレステロール合成・蓄積に関連する遺伝子の発現が抑制され、脂肪組織においては、脂肪分解およびインスリン感受性改善に関連する遺伝子の発現が増加した。

結果①~④より、ROSE CRYSTA-70は肥満を防止し、この作用は下図に示すような3つのメカニズムによることが確認された。

抗肥満作用のメカニズム

  1. ① 遺伝子に働きかけて、脂肪の合成を抑制
  2. ② 遺伝子に働きかけて、脂肪の分解を促進
  3. ③ 体内への脂肪の吸収を抑制

12.メタボ:ヒトにおける脂質異常症予防効果

<試験方法> 過去の血液検査結果より脂質成分である中性脂肪、総コレステロールおよびLDLコレステロールのいずれかが基準値より高い5名(男性、30〜60歳代)を被験者とし、ROSE CRYSTA-70の連続摂取による血中脂質成分への影響について調べた。ROSE CRYSTA-70摂取量は100mg/日(夕食前)、摂取期間は23週間とした。


<結果> ROSE CRYSTA-70の連続摂取により、血液中中性脂肪(A)、総コレステロール(B)およびLDLコレステロール(C)はいずれも低下する傾向が確認された。また、LH比*(D)も低下することが確認された。
このことは、ROSE CRYSTA-70を連続摂取することにより、脂質異常症の予防、メタボリックシンドロームの予防やダイエットなどの効果が期待される。

*LH比:LDLコレステロール(悪玉)とHDLコレステロール(善玉)の比。LDL値およびHDL値のどちらとも基準値範囲内であっても、心筋梗塞を起こす例が非常に多いことから、脂質異常症の診断において最近、両者の比=「LH比」が重視されている。LH比が2.0を超えると動脈硬化が疑われ、2.5を超えると血栓ができている可能性があり、心筋梗塞のリスクも高いことが指摘されている。

+:P<0.1(摂取前との比較)

13. 口腔ケア(⻭周病菌・⾍⻭菌に対する抗菌作用)

ROSE CRYSTA-70の⻭周病菌(Porphyromonas gingivalis)およびう蝕(⾍⻭)の原因菌(Streptococcus mutans)に対する抗菌性を評価するために最小発育阻止濃度(MIC)を測定した。試験方法は日本化学療法学会法(1981)寒天平板希釈法を参考にして検体の最小発育阻止濃度を測定した。すなわち、検体を任意濃度添加した寒天平板培地に試験菌の菌液を塗抹培養後、発育が阻止された最低濃度をもって最小発育阻止濃度とした。
その結果、ROSE CRYSTA-70は、P. gingivalisS. mutansのどちらに対しても抗菌性を示すことが確認された。
このことから、ROSE CRYSTA-70は、口腔ケア用途への応用も期待できる。

試験菌 MIC(μg/mL)
Porphyromonas gingivalis 2500
Streptococcus mutans 625

14.血管内皮機能改善効果(血管の老化予防)

内皮細胞の機能低下によって動脈硬化が引き起こされるメカニズム 血管内皮機能は、文字通り、血管内皮細胞の機能のことである。血管内皮細胞は、我々の全身をめぐる血管の一番内側にある内膜を構成する細胞で、 血管を健康な状態に維持するために非常に重要な役割を果たしている。
その重要な役割の1つとして、内皮細胞は血管拡張物質である一酸化窒素nitric oxide(NO)を産生して放出する。NOは中膜にある平滑筋に作用し、その結果、平滑筋の緊張が緩んで血管をやわらかくしなやかに保ち、健康な状態に維持する。
しかし、血管内皮細胞の機能は、加齢とともに高血圧や糖尿病、脂質異常症、肥満など、様々な生活習慣病により低下する。その結果、NOの産生が低下して血管は硬くなり、しなやかさを失っていく。これがいわゆる「血管の老化」で、危険な動脈硬化の最大の原因である。
血管内皮機能が低下した状態が続くと動脈硬化が進み、高血圧、脳卒中や心筋梗塞などの発症につながる。
したがって、血管内皮機能を正常に保つことは、動脈硬化の予防につながり、さらには健康で若々しい血管を維持するために非常に重要になる。

上述のように内皮細胞由来の血管拡張因子の代表的なものが一酸化窒素(NO)である。NOは内皮細胞中のNO合成酵素の働きでアルギニンからつくられ放出される。 血管平滑筋細胞に到達したNOはグアニル酸シクラーゼを活性化してcGMPの産生を促進し、血管拡張を引き起こす。
ROSE CRYSTA-70は、内皮細胞からの血管拡張因子NOの放出を誘発することが確認された。

<試験方法> ラットから胸部大動脈を摘出し、マグヌス法を用いて血管リング標本の張力変化を測定することにより血管拡張作用を評価した。
また、大動脈中のcGMPはELISA法により測定した。

(A)
血管リングを血管収縮剤フェニレフリン(PE)処理により収縮させた後、ROSE CRYSTA-70を累積添加した場合の血管張力変化を測定した。
(B)
PE処理のみの血管[E(+)]、内皮を除いた後PE処理した血管[E(-)]およびNO合成酵素阻害剤L-NAMEで処理した後PE処理した血管[E(+)+L-NAME]を用いてROSE CRYSTA-70累積添加による張力変化を測定した。結果はPE処理後の張力を100%とした場合の相対値として評価した。
(C)
PE処理のみの血管[PE] 、PE処理後ROSE CRYSTA-70を添加した血管[PE+RC-70]およびL-NAMEとPEで処理後ROSE CRYSTA-70を添加した血管[L-NAME+PE+RC-70]のcGMP含有量を測定した。

<結果> PE処理によって収縮した血管にROSE CRYSTA-70を添加すると、その濃度上昇に伴って血管の張力が減少(=拡張)していくことが確認された(A)。
しかし、内皮を除去した血管およびL-NAME処理によりNOの発生を阻害した血管では、ROSE CRYSTA-70による血管拡張作用は顕著に抑制された(B)。
また、平滑筋で生成されるcGMP量について調べたところ、ROSE CRYSTA-70添加によりcGMP生成量は増加した。そしてこのROSE CRYSTA-70によるcGMP産生促進効果は、L-NAME処理により抑制された(C)。
すなわち、ROSE CRYSTA-70には血管拡張作用があり、そのメカニズムの1つとして内皮細胞からのNOの放出を誘発することが確認された。

以上のことから、ROSE CRYSTA-70は血管内皮機能の改善を介して動脈硬化、高血圧、脳卒中や心筋梗塞などの血管・血流が関与する生活習慣病の予防素材として期待できる。

15.ヒト経口摂取における低温負荷時の血流改善効果

<試験方法> ROSE CRYSTA-70のヒト経口摂取による血流改善効果を評価するため、低温負荷試験を実施した。健常者男女30名(年齢26-55、男性13名、女性17名)を15名ずつ2群に分け、試験群はROSE CRYSTA-70 100mg含有カプセル摂取、プラセボ群はROSE CRYSTA-70をデキストリンに置き換えたカプセル摂取と設定し、10月末~1月末にかけての計12週における介入試験を実施した。なお、試験方法は単盲検試験とした。摂取前(0週目)と摂取4、12週後において、まず冷水負荷前の各被験者の左手皮膚温度(T負荷前)をサーモグラフィカメラ(サーモギア G120EX/日本アビオニクス㈱)で測定した後、15℃の冷水に手首までを1分間浸し、水から引き揚げた直後の皮膚温度を測定した。そこから1分ごとに皮膚温度を測定し、計10分間行った。データは各指における低温負荷直後(T0分)と負荷10分後の温度(T10分)を用いた皮膚温度の回復率として算出した。

皮膚温度回復率=(T10分-T0分)/(T負荷前-T0分)×100 (%)


<結果> 皮膚温度回復率を評価した結果、被験者全員を対象とした2群間の比較では有意な差は認められなかった。そこで、0週目における皮膚温度回復率が低い被験者(皮膚温度回復率が50%未満)を対象としたサブグループ解析を行った結果、 試験群では親指、人差指、中指において0週目と比較して、皮膚温度回復率が摂取4週目以降から有意に上昇し、12週目においては全指において有意な上昇が確認された。また、中指においてはプラセボ群と比較して有意な高値を示した。

ROSE CRYSTA-70には血管内皮細胞からのNO放出を誘発することによる血管拡張作用が確認されている。本試験における皮膚温度回復率の上昇は、ROSE CRYSTA-70の血管拡張作用により、末梢部分への血液の流れが改善したことが考えられる。また、血管は手や足の指先だけでなく、右図下図にあるように皮膚真皮層の網状層から乳頭層へも上行しており、表皮層への栄養供給や老廃物の受け取りなどの役割も担っていることから、ROSE CRYSTA-70の血流改善効果によって肌への有用な効果も期待できる。

サブグループ解析

  • 摂取前(0週目)の皮膚温度回復率が50%未満
  • プラセボ群:7名、試験群:9名

■ ROSE CRYSTA-70摂取後の低温負荷試験に対する血流改善作用(サーモグラフィカメラ画像)

〇 40代女性(0週目 皮膚温度回復率<50%)

〇 30代男性(0週目 皮膚温度回復率<50%)

16.抗アレルギー:各種植物熱水抽出物のIgE-IgE受容体の結合阻害活性

酵素免疫法によりIgE-IgE受容体結合阻害活性を測定した。表に凍結乾燥品の粉末換算の濃度を示す。IgE抗体とマスト細胞(肥満細胞)上のIgE受容体との結合が起きると、ヒスタミン等のアレルギー起炎物質が分泌されて、アレルギー症状が発症する。したがって、IgEとIgE受容体との結合を抑えることで、アレルギー症状が抑えられる。そこで、さまざまな植物抽出物を加え、IgE-IgE受容体との結合がどの程度抑えられるかを確認した。バラ抽出物は、濃度0.1%でほぼ完全に結合を阻害することがわかった。さらに0.01%でも、他の植物由来の抽出物と比べてきわめて高い阻害効果があることがわかった。

17.抗アレルギー:ヒト好塩基球のヒスタミン遊離抑制作用

ヒト好塩基球からのヒスタミンの遊離抑制は、ヒト好塩基球に各濃度の熱水抽出物とオイゲニインを添加し、遊離されたヒスタミン量を測定した。
0.1%濃度のバラ熱水抽出物は、ほぼ完全にヒト好塩基球のヒスタミン遊離を抑制し、抗アレルギー作用を持つとされるクローブやペパーミントよりも高い抑制率を示した。また、バラ熱水抽出物中に含まれるポリフェノールの一種のオイゲニインについても、強いヒスタミン遊離抑制作用をもつことから、ヒスタミン遊離抑制成分の1つであることが示唆された。

18.抗アレルギー:ヒトにおけるアトピー性皮膚炎改善効果

アトピー性皮膚炎成人患者15名(男女/学生)に1日あたりROSE CRYSTA 250mg/粒×4粒(1g/日)を30日間摂取し、その前後で、アトピー性皮膚炎重症度スコアのチェック(0〜12までの13段階評価、0は無症状〜12は重篤)および血液検査(一般的血液検査項目とアレルギーに関わる項目)を行なった。摂取前後で、アレルギーによる炎症性のマーカーである好酸球数やLDH(乳酸脱水素酵素)の値が平均的に低下していることから、炎症が抑えられる傾向が確認できた。また、症状の変化では、40%の被験者で改善が見られた。血液検査の指標でも、好酸球数で73%、LDHで58%の被験者で数値の改善が見られ、さらに⻑く摂取し続けることで、症状の変化の改善率がさらに高くなることが期待できる。

19.抗アレルギー:ヒトにおけるヒスタミン遊離抑制効果

健康な成人(男性6名、女性4名)に、ROSE CRYSTA 500mgを含むカプセル剤を、30日間摂取してもらった。摂取開始前と摂取後に血液を採取し、HRTシオノギヒスタミン遊離測定用キット(吸入用)(シオノギ製薬製)を用いて、ヒスタミン遊離量を測定した。なお、アンケートの結果により、定期的な摂取が出来なかった2名を除外した。抗原として、ヤケヒョウダニ、スギ、カモガヤ、ブタクサ、ネコ上皮に対するヒスタミン遊離率を測定した。キットのマニュアルによるクラス評価では、カモガヤに対しては、全員が0であった。また、クラスが変化した例は、4例(ヤケヒョウダニ、スギ各1例、ネコ上皮2例)であった。一方で、ヒスタミン遊離量は、ヤケヒョウダニでは7名(88%)、スギで5名(63%)、カモガヤとネコ上皮でそれぞれ4名(50%)、ブタクサで3名(38%)で改善が見られた。このように、30日の摂取でもヒスタミン遊離量の改善例がみられた。さらに摂取量の増加や⻑期摂取によりさらに改善率が上昇することが期待できる。

20.バラ花びら抽出物の機能(まとめ)

安全性試験データ/ROSE CRYSTA-70

安全性試験 結果
急性経口投与
毒性試験
LD50 2000mg/kg体重以上
(マウス)
小核試験 陰性(マウス)

安全性試験データ/ROSE CRYSTA

安全性試験 結果
急性経口投与
毒性試験
LD50 2000mg/kg体重以上
(ラット)
13週間反復
投与試験
無毒性量(NOAEL)
1000mg/kg体重以上
ラット(雌雄)

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