幹細胞由来のエクソソームとは?美肌効果と化粧品OEMに配合できる原料を解説

エクソソーム化粧品OEM

話題の「エクソソーム化粧品」について、よく耳にするけれど詳しくは分からないという方も多いのではないでしょうか。

エクソソームとは

エクソソームとは、細胞から分泌され、細胞間の情報伝達を担う細胞外小胞体(Extracellular Vesicles)の一種です。エクソソームは由来する細胞の機能を持つため、脂肪由来間葉系幹細胞から分泌されたエクソソームは、線維芽細胞を活性化し、肌の若返りが期待できます。

エクソソームの解説動画は、こちら
「エクソソームについて」

※約1分20秒のYouTube動画です。音声が流れます。

エクソソームの役割=細胞間の情報伝達

エクソソームの役割は細胞間の情報伝達

1) Christianson HC, et al :Proc Natl Acad SciUSA , 110 : 17380-17385, 2013
2)Escrevente C, er al : BMC Cancer,11 : 108, 2011

エクソソームは、細胞間のコミュニケーションツール(細胞間の情報伝達)として重要な役割を果たし、
受取側の細胞機能に変化をもたらす 。

エクソソームと幹細胞培養液の違いとは

エクソソームは、幹細胞によって分泌された物質で、幹細胞培養液中に存在します。
幹細胞培養液は特殊な施設で幹細胞を培養・増殖させた液体で、エクソソームのほかに成長因子やタンパク質など、多くの有効成分を含んでいます。幹細胞培養後に、幹細胞自体は除去されますが、肌の再生や修復、若返りに効果が期待できます。

一方、エクソソームは細胞間コミュニケーションに不可欠で、幹細胞や他の細胞から分泌される微小なカプセルです。エクソソームはその由来する細胞の機能を持ち、脂肪由来の間葉系幹細胞から分泌されたエクソソームは、線維芽細胞の活性化や肌の若返りを促します。

幹細胞由来エクソソームの美肌効果

幹細胞はそれ自体の複製能力と損傷部位の修復・再生によって組織細胞の機能を維持する能力を持っています。ここでは、幹細胞から分泌されるエクソソームが持つ肌を若返らせる美肌効果について2点に分けて解説します。

エクソソームに期待される肌への効果

エクソソームに期待される肌への効果
  • 表皮細胞に作用し、バリア機能を回復1)
  • 線維芽細胞に働きかけて、コラーゲン産生、細胞増殖促進などのシワ・たるみ改善効果を発揮2)
  • 細胞の老化抑制作用3)
  • ダメージ細胞の修復・再生4)


1) Shin KO, et al:Cells , 9 doi:10.3390/cells9030680, 2020
2)特開2021-187787
3)Takahashi, A., Okada, R., Nagao, K. et al. Exosomes maintain cellular homeostasis
by excreting harmful DNA from cells. Nat Commun 8, 15287 (2017).
4)Wiklander OPB, Brennan MÁ, Lötvall J, Breakefield XO, El Andaloussi S. Advances
in therapeutic applications of extracellular vesicles. Sci Transl Med. 2019 May
15;11(492)

線維芽細胞の増殖作用

エクソソームは、真皮にある線維芽細胞を増殖させ、老化した線維芽細胞の機能を活性化させます。
線維芽細胞は、肌のうるおい、ハリ、弾力の基となるコラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを作り出す細胞です。老化により線維芽細胞の数が減少したり機能が低下したりした肌も、エクソソームによって活性化され、真皮を構成するコラーゲンやエラスチンの生成が促されることが期待できます。

シワ・ハリ改善

エクソソームは、線維芽細胞に働きかけることで肌のシワやハリを改善し、若返りを促す効果が期待できます。
ヒトの真皮において、線維芽細胞はコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなど、真皮を構成する重要な成分を作り出します。これらの成分は、肌のうるおい、ハリ、弾力を保ちますが、老化によって線維芽細胞の数が減少すると、これらの成分の生成能力が低下し、結果として肌のたるみやシワが現れます。エクソソームによる線維芽細胞の活性化と真皮成分の生成促進により、肌のハリ、弾力、潤いを回復させ、若々しい肌へと導くことができます。

エクソソーム・幹細胞培養液の化粧品原料

幹細胞は、ヒト・動物・植物に自然に存在し、エクソソームは細胞から分泌されて、ヒトであれば血液・髄液などに含まれます。化粧品に配合可能な原料をヒト、動物、植物由来の3つに分けて解説します。

ヒト由来エクソソーム原料

ヒト由来の間葉系幹細胞は、脂肪、歯髄、骨髄、臍帯から採取され、それぞれ異なる特性を持ちます。スキンケア化粧品では、主に脂肪由来の間葉系幹細胞が使用されます。化粧品表示名には、「ヒト脂肪由来間葉系細胞エクソソーム」などと表示され、エクソソーム含有をアピールしているものもあります。

その他表示名:「ヒト幹細胞順化培養液」、「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」、「ヒト脂肪間質細胞順化培養液」など

動物由来エクソソーム原料

動物由来のエクソソーム原料には、出産時に得られる羊膜、プラセンタ、臍帯を加工したものがあります。化粧品表示名では、「加水分解ウマ羊膜/プラセンタ/サイタイエキス」などと表記されます。

植物由来エクソソーム原料

植物由来の幹細胞・エクソソーム原料には、「リンゴ果実培養細胞エキス」や「セレニセレウスコスタリセンシス葉/茎エキス」などがあります。これらは化粧品に保湿成分として利用されています。

エクソソーム産生促進素材

東洋発酵では、オリジナル原料3種に脂肪由来間葉系幹細胞を増殖させ、さらにエクソソームの産生を促進する機能を見出しました。(特許出願済み)

CELABIO®(セラビオ
大豆抽出物と米糠を納豆菌で発酵させた抗シワ原料
YUKIME®(ユキメ)
北海道産、無農薬・無化学肥料栽培米「ゆきひかり」を酵母で発酵させた保湿原料
IMMUNOL®-CO(イムノールシーオー)
酢酸菌由来のLPSを有効成分とした免疫力活性化原料

オリジナル原料3種を肌に塗布することで、皮下組織に存在する間葉系幹細胞からのエクソソーム産生が促進され、表皮角化細胞におけるバリア機能向上や線維芽細胞におけるコラーゲン産生/細胞増殖効果が期待されます。

資料:オリジナル3つの発酵原料によるエクソソーム産生促進

幹細胞・エクソソーム化粧品やオリジナル原料配合の化粧品OEMの相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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